玄関までの階段に手すりを取り付けたいけれど、できるだけ費用を抑えたいと考えている方にとって、最も費用を抑える方法は「レンタル」です!特に、介護保険を活用することで、大幅にコストを削減できます。また、長期的に手すりを必要とする場合には、「住宅改修」という選択肢もありますが、「どっちが良いのだろう?」と悩みますよね。そこで、この記事を読むと
- 手すりのレンタルのメリット・デメリットがわかる
- 手すり設置の住宅改修のメリット・デメリットがわかる
- 利用する方の状態によってどちらを選ぶかがわかる
今回は、圧迫骨折した80代の母親A子さんとその息子さんの例を紹介しながら、玄関階段の手すりを取り付ける際の費用を抑えるために、レンタルと住宅改修の2つの方法について、詳しく解説します。ぜひ参考にしてくださいね。
玄関階段の手すりの費用を抑える方法ならレンタル!
手すりの取り付けに費用コストを抑えるには、レンタルサービスを活用するのがいちばんです。しかし、取り入れるには注意が必要です。ここで、レンタルのメリット・デメリットを押さえておきましょう!
介護保険を活用してレンタル費用を大幅削減
手すりを取り付ける際、介護保険の福祉用具貸与サービスを利用すれば、費用を大幅に削減できます。このサービスを使えば、レンタル料金の1割~3割負担で、手すりなどの福祉用具を借りることが可能です。例えば、レンタル費用が月1,000円の手すりを借りた場合、自己負担額はたったの100円~300円です。
手すりのレンタルのメリット
- 初期費用がほとんどかからない:工事や取り付けにかかる費用がなく、設置が簡単で必要なときだけ使うことができます。
- 介護保険適用で費用が安い:1割~3割負担で利用できるため、非常に経済的です。
- 不要になれば返却できる:短期間の使用や、回復の見込みがある場合には最適です。
手すりのレンタルのデメリット
- 長期使用の場合は割高になる可能性:長期間手すりが必要な場合、レンタル料金が積み重なり、購入や住宅改修よりも高額になる可能性があります。
- 選択肢が限られている:レンタルできる手すりの種類やデザインに制限があり、自由な選択ができない場合があります。
- 屋外の場合は劣化するおそれがある:玄関外の場合、雨風にさらされるので劣化するおそれがあります。
手すりのレンタルが適しているケース
レンタルできる手すりの種類
介護保険の福祉用具貸与サービスでレンタルできる手すりは、以下のような種類があります。
置き型手すり
設置場所に固定せずに使えるため、床や壁を傷つけることなく使用できます。据え置き型は、ベースとなる板に手すりが付いていて、床に置いて使用します。歩き出しのサポートにもなり、転倒防止につながります。手すりは、片側だけのタイプ、両側についているタイプ、方向転換しやすいコの字型タイプなどがあります。手すり部分が伸縮するタイプを使えば、玄関先の段差などにも簡単に設置できます。
突っ張り型手すり
天井と床の間に設置でき、工事不要で使える手すりです。設置場所を自由に変更できるのがメリットです。突っ張り型は、床と天井で突っ張って固定します。しっかりと固定するため、手すりの上の方をつかんで体を引っ張り上げるようにして立ち上がることができます。突っ張り型に横手すりを組み合わせ、H型にして使用すれば、立ち上がりだけでなく移動時の歩行をサポートすることもできます。横手すり以外にも、円形手すり、肘置き手すりなどのオプション品を組み合わせて使えば、さまざまな状況に適応させることができます。床と天井があれば設置できるため、部屋の真ん中など壁のない場所でも役立ちます。
これらの手すりは、玄関までの階段や玄関の内側にも簡単に設置可能ですし、将来的に手すりが不要になった場合には返却できるので、無駄なコストをかけずに済みます。
屋内よりも屋外で使用する方が料金が高くなる傾向にあるので注意しましょう。
玄関階段の手すり取り付けで長期利用なら住宅改修!
玄関までの階段の手すり取り付け費用を抑える方法で、介護保険を使って住宅改修という方法もあります。今後の移動の事も考え、手すりの住宅改修についてもメリット・デメリットがありますので、要点を押さえておきましょう!
手すりの住宅改修は介護保険が使えて長期利用には最適
一時的な利用の場合はレンタルで対応ができますが、一方、手すりの長期利用が予想される場合には、住宅改修という選択肢もあります。介護保険の「住宅改修費支給制度」を活用すると、手すりの設置工事費用の最大20万円までを支給されることが可能です。この制度を利用することで、初期費用を抑えつつ、長期的に利用できる手すりを自宅に設置することができます。
住宅改修とは?
介護保険を利用して玄関や階段に手すりを設置する場合、住宅改修という制度を活用することができます。住宅改修とは、介護が必要な高齢者が自宅で安全に過ごせるように、家の中を改造するための補助を受けることができる制度です。具体的には、介護認定を受けた本人の自宅に限られ、玄関や階段、浴室、トイレなどの場所に手すりを設置したり、段差を解消する工事を行う際に、介護保険から補助を受けることが可能です。
介護保険の補助額と自己負担
住宅改修では、最大20万円までの費用に対して、介護保険が9割~7割を負担してくれます。そのため、実際に自分が支払う費用は1割~3割、つまり最大2万円~6万円となります。この補助は、要介護認定を受けている方なら誰でも利用することができます。
手すりの住宅改修のメリット
- 一度設置すれば長期間利用できる:レンタルと違い、手すりを一度設置すれば、長期にわたって安心して使用できます。
- バリアフリー化ができる:手すりを含めた家全体のバリアフリー化が可能です。
- 介護保険利用で負担軽減:介護保険を利用することで、費用負担が少なくてすみます。
- デザインや設置場所の自由度が高い:住宅の構造や希望に合わせて、最適な手すりを選んで設置できるため、生活スタイルに合わせた手すりの設置が可能です。
- 介護保険を利用して工事費用を軽減:最大20万円の支給を受けられるため、工事費用の負担を大幅に軽減できます。
手すりの住宅改修のデメリット
- 初期費用が高い:一度設置すると、簡単に取り外せません。住宅改修には設置工事が必要なため、レンタルと比べて初期費用が高くなります。ただし、介護保険を利用すれば自己負担は1割~3割で済む場合もあります。
- 手すりが不要になった場合に対応が難しい:一度設置してしまうと、手すりが不要になった際に撤去費用がかかることもあり、改修後の状態が元に戻せない場合があります。
手すりの住宅改修が適しているケース
住宅改修は、長期間手すりを必要とする方や、家全体をバリアフリー化することを考えている方にとって、最適な選択肢です。
玄関階段の手すり取付で圧迫骨折の母親に最適な方法はレンタル?
圧迫骨折した80代の母親には、まずはレンタルが最適
圧迫骨折をした母親のA子さんの場合、まずはレンタルを利用して、回復状況に応じて手すりの返却や継続を判断するのが最適です。圧迫骨折の場合は一時的な症状であることが多く、回復が早い場合は手すりを長期間利用し続ける必要がないため、レンタルで柔軟に対応できることが大きなメリットです。自立度UPを目標に、独歩を目指すのであればレンタルをすすめます。
レンタルを選べば、初期費用を抑えながら、安全に階段や玄関を利用することができ、回復後には返却するだけで余分なコストが発生しません。これにより、家計に無理のない範囲でA子さんの安全を確保することができます。
なので、A子さんの場合は、また一人で歩きたいという気持ちが強かったため、ケアマネと息子さんと相談して手すりのレンタルを決めたようです。
ただし、長期間にわたり手すりが必要と判断された場合や、家族が将来的にも介護が必要になることが予測される場合は、住宅改修を検討するのも一つの方法です。両方の選択肢を把握し、お母様の状況に合った最適な対応を取りましょう。
まとめ:玄関階段の手すり取り付けは利用期間で決めよう
玄関階段の手すりの費用を抑えるには、レンタルと住宅改修を比較して最適な選択をしよう!
①レンタルの場合 玄関階段の手すりを取り付ける際、レンタルは初期費用を抑えるための非常に効果的な方法です。介護保険の福祉用具貸与制度を利用して、月々のレンタル料の1割~3割の負担で手すりを借りることができ、一時的な利用やコストを抑えたい場合に適しています。
②住宅改修の場合 長期的に手すりを使用する場合には、住宅改修を選択することで、家の構造に合った手すりを設置し、長期間安全に使用できる環境を整えることが可能です。介護保険の住宅改修費を利用して、7割~9割補助で手すりを設置可能。長期利用を見越した恒久的な改修に向いています。
それぞれの方法にはメリットとデメリットがありますが、圧迫骨折のような場合には、一時的なサポートで済むか、長期的なサポートが必要かを見極めて最適な方法を選びましょう。まずはレンタルを利用し、回復状況を見ながら最終的な判断をするのがベストかもしれませんね。必要に応じて住宅改修も検討しつつ、お母さまの安全を確保しましょう。これからも安心・安全な毎日を応援しています!
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