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訪問介護の買い物支援とは?ヘルパーの注意点を専門家が解説!

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利用者様から依頼を受けて買い物に出たけど、これってどうなの?他のヘルパーはどうしてるのかな?と気になって、もやもやすることはありませんか?

この記事を読むと、

  • 訪問介護ヘルパーの買い物支援の内容がわかる
  • 買い物支援の利用範囲がわかる
  • 買い物支援を行う際の注意点がわかる

訪問介護のヘルパーは、在宅の家に訪問して利用者と1対1で対応しなければならず、他の介護職に比べて、悩みを一人で抱え込むことが多い仕事です。

今回は、私の体験から訪問介護ヘルパーとして買い物支援の内容や注意点を、体験を交えて解説いたします。ぜひ参考にしてみてくださいね。

訪問介護の買い物支援とは?

買い物支援の基本的な役割

訪問介護の買い物支援は、介護保険を使って、利用者が自力で買い物をすることが難しい場合に、代わりに訪問介護員(ヘルパー)が必要な物品を購入するサービスです。これにより、利用者が生活必需品を確保し、日常生活を維持することができます。

 支援の具体的な内容

買い物支援の具体的な内容は、日常生活に必要な食料品や生活必需品の購入などがあります。また、利用者の希望に応じた特定の商品を探して購入することもあります。これらのサービスを通じて、利用者の生活の質を向上させることができます。

 

買い物支援の利用範囲は?

介護保険制度の下で提供される買い物支援サービスは、ヘルパーが利用者に代わって必要な品物を購入するサービスです。サービスの範囲は、利用者の日常生活に必要な品物に限定されております。

購入の対象となる品物

・食品(新鮮な野菜や果物、肉類、魚類、調味料など)
・日用品(洗剤、トイレットペーパー、シャンプーなど)
・基本的な衣類(季節に応じた服装など)
ごえみん
ごえみん

利用者の依頼で何でも買って良いとは限りませんよ。

購入の対象外となる品物

・利用者本人以外のもの
・利用者の趣味嗜好に関連する品物(タバコ・アルコール・書籍・CDなど)
・高価な贈答品や装飾品(お中元・お歳暮など)
・医薬品

 

ごえみん
ごえみん

知らない方は、へぇ~と思ったでしょう?!

私も、ある一人暮らしの男性の利用者よりタバコの購入を頼まれましたが、できないことを伝えると激昂されました。嗜好品は介護保険外でのサービスで、購入はご家族か友人に頼んでくださいと伝え、納得していただきました。

信頼関係ができると、他の買い物と一緒に買ってあげたい気持ちでいっぱいですが、ここはヘルパーとしてきっぱりと断り、事業所に戻り報告しました。

他に、これも男性の利用者ですが、雑誌の購入も頼まれたことがあり、私もヘルパーとして現場に入ったとき最初に驚いたのはこの件でした。もちろん購入はしませんでしたが、介護保険内ということの意味がよくわからず戸惑ったことを覚えています。

医薬品なんて、自宅にある常備薬の範疇ならいいじゃん!と思いがちですが、利用者にとっては生命に関わることですので、薬局の処方箋以外購入してはいけないんですね。(絆創膏はOKでした。)

地域や時間の制限

買い物支援のサービス提供には、地域や時間の制限があります。利用者の居住地に基づいてサービスが提供される範囲が決まっており、利用者の生活圏内ということで、最寄りのスーパーを利用し遠くまで行けません。

提供時間も限られていますので、なかったからと言って遠くのスーパーを利用できない決まりがあります。

私の場合、利用者のこだわりの菓子パンがあり、いつものスーパーで売り切れていたので、帰り道のコンビニにあったので買うことができました。なので、時間オーバーすることなく利用者には喜んでいただきました。

買い物支援の注意点とは?

依頼者とのコミュニケーション

買い物支援には、利用者との良好なコミュニケーションが欠かせません。利用者の希望やニーズを正確に把握し、それに応えることで、満足度の高いサービスを提供することができます。また、利用者のライフスタイルや嗜好を把握することも大切です。

購入リストの管理

購入リストの管理も重要な注意点です。利用者が用意したリストを正確に確認し、必要な物品を漏れなく購入することが求められます。また、リストの内容が不明確な場合は、事前に確認を行い、ミスを防ぐよう努めます。

具体的には、買う品目と数量をリストに沿って確認し、商品の銘柄やサイズなど細やかな配慮が必要です。希望の商品がなかった場合、買わないのか、それとも他のもので良いのか聞き取っていました。

例えば、いつも使っている醤油のメーカーでうまくちうすくちと間違って購入したことがあり、利用者に迷惑かけたことがありました。結局、事業所に報告してヒヤリハットに記入しましたが、その経験から、買い物は聞き取りが大事だということを学びました。

金銭管理とトラブル防止

金銭管理は、買い物支援において非常に重要なポイントです。利用者の予算内で買い物を行い、レシート支払い記録をしっかりと保管することで、トラブルを防止します。

買い物後には、購入品と支払い金額を利用者に見せて確認してもらいます。所定の場所に収納していただくか、利用者の指示に従いヘルパーで収納します。

私の場合、お金を預かる際は利用者の財布ではなく、事業所が用意した透明のジッパー付きバッグに現金を入れていました。買い物バッグも利用者に用意していただき、買い物支援終了時は、中身が空であること確認していただきました、そして最後に、預かったお金とお釣りの計算を利用者本人の前で行い、一緒にレシートとお釣りを確認しました。

記録の保持

買い物支援の記録を保持することも重要です。購入品のリストやレシート、支払い記録をしっかりと保管し、必要に応じて確認できるようにしておきます。

私の事業所も、複写性のサービス提供記録簿に購入した商品、預り金、代金、おつりを記入し、金銭トラブルのリスクを減らすことができました。

ごえみん
ごえみん

買い物でいちばん困ったことは、「あなたに任せるから」と言われることでした。

例えば、仏壇に供える花をスーパーで購入する際、どのくらいの量や花の好みなどそれぞれですので、週イチの買い物支援で入ったとき、どうしようといつも悩みました。幸い快く受け取って飾ってくださいましたが、不満はでないのかヒヤヒヤしていました。

特に気をつけていた注意点は、利用者の好みなどを把握して、商品がなかった場合の代替品で詳しく聞いたことです。見配り・気配り・心配りが大事となります。

まとめ:訪問介護の買い物支援はコミュニケーションが大事!

訪問介護員による買い物支援は、利用者が自宅で自立した生活を送るための重要なサポートです。

そのために

  • 利用者のニーズに合わせた適切な支援(買い物ができるもの)を実行し
  • 介護保険内で提供される買い物支援サービスを理解し
  • 買い物支援を通じて利用者とのコミュニケーションの重要性

が大事であることを学びました。

私の場合、訪問介護員は介護職の経験の中でやりたかったことでもあるし、自分に合っていると思いやりがいのある仕事でした。利用者の生活歴や好みなど、より深く関われるしコミュニケーションも取れ、信頼関係も築きやすかったと思います。しかし反面、一歩間違うと大きなトラブルに巻き込まれる恐れがあると感じました。

困ったときは一人で悩まず、事業所の責任者に相談したり、同じ悩みを抱えているヘルパーさんと情報共有することが大切です。また明日も新たな気持で、利用者さんのお世話ができる喜びに変えられるようヘルパーさんのこれからを応援します!

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